世界で見た 子育て 保育の "おぼえがき"

日本からヨーロッパへ渡り、様々な国の教育を見てきて思う大きな疑問、子どもにとって良い子育て、保育とはなんなんだろう。 それを考えるブログです。子どもの笑顔あふれる未来のために。

子育てサポート型、保育園

前回の記事はこちら。。。↓

http://childcarers.hatenadiary.com/entry/2017/01/05/093847

 

どうでしょうか?

こんな保育園あったら、お母さんたちは大助かりなのではないでしょうか?

 

私がヨーロッパで見てきた子育ての常識は、

子どもの人生は子どものもの。

親の人生は親のもの。

です。

そして、無理をしない。

 

こんなお母さんがいてびっくりしました。

イギリス人のお母さんとインド人のお父さん、二人とも病院の先生でらっしゃいます。

その子どもは、野菜やご飯を食べず、お菓子ばかり食べるような子です。

でもお母さんは何も言わず、子どもの好きなものばかりを与えます。

「自分も小さい頃そうだったし、バランス良く食べさせようとして

自分がイライラして子どもに接してしまう方が子どもにも私にも良くないから、

子どもが自分で食べようと思う時まで気楽に待つことにしてるの。」

 

食事は大事です。だから医者の子どもであるのに全くひどい食生活をしていること自体には、

私は如何なものかと、極端すぎるでしょう。。。と呆れましたが、

一方、自分がイライラしたところで子どもが嫌いなものを無理やり食べられるようになるより、

楽しく穏やかに子育てをしたい、という気持ちを重視している点に、

私は、うなってしまいました。

 

また、ヨーロッパでは富裕層でなくとも、

必要であれば家事手伝いや、掃除婦、子守を他人にお願いすることは全く普通の事です。

夜、ご主人とディナーに行くので、子どもの寝かしつけと親の帰宅までの留守番をお願い

なんて話は、そこらじゅうどこの家庭でもありますし、

お友達とディナー、趣味、美容院、出産準備のお手伝いなどなど

様々な場面で、気軽に親御さんはヘルプを頼むのです。

 

子どもがお友達と遊びに出かけるように、

親だって、子どもや家から離れて、自分の時間を楽しむ時間を持つべきだと、

誰もが思っているのです。子どもでさえも。

そうして、必要以上に我慢することもなく、適度な距離を子どもと保ち、

自分の人生も楽しむ、その代わり子どもと一緒に居る時は、

気持ちに余裕を持って、接することができ、成長に気づき喜んだり、

おかしな間違いに笑ったりできるのです。

 

でも、今の日本にそういう家庭があったらどうでしょうか?

完全に、バッシングされますよね。

こどもほったらかして夜遊びしてる、

子どもがかわいそう、自分の家のことは自分でやるべき、などなど。

そういった考えはとても古いと思います。

核家族で、おじいちゃんやおばあちゃんと一緒に住んでいないお家。

近所同士の付き合いが薄く、地域からの目も厳しい。

誰にも助けを求められない中、旦那さんまで仕事が遅くて育児に参加どころか、

中々ゆっくり話すことさえできない。

そんな現代で、子育てをしている人はどこで息抜きをして、

気持ちに余裕を持って子どもと関われるのでしょうか?

いろんな人が助けてくれた昔。

子育てに関するハードルが低かった昔。

地域で子どもを見てくれた昔。

そういう時代の子育て観念を今もまだ多くの人が根強く持っていて、

(保育の専門家ですら!!)

そういう社会の考えが、親を追い詰め、家庭内で子どもが追い詰められる可能性が高まっているのです。

 

子育ては親の犠牲に上に成り立つものではなく、

子育ては親が主体となって、社会が支えて行くもの。

だって、30年後その社会を任せて行く存在なのです、社会がサポートして当然なんです。

そして、子どももそういう親の背中を見ています。

自分の親が自分の人生を楽しみ、自分の子育ても楽しくしてくれていたなら、

自分も大人になった時、子どもを持ちたいと思えるのではないかと思うのです。

 

お母さんも、お父さんも、自分の人生を充実させられるお手伝いをする、

親が伸び伸び子育てができ、子どもも伸び伸び成長できるように支えることを目的とした、

子育てサポート型保育園。

子どもの為に、親の力になれる保育園、そういう保育園がたくさん、たくさんできてほしい。

そういう総合的にサポートできる保育園がたくさんできれば、

子どもたちの笑顔はもっともっと増えると思うんです。

 

気軽に助けを求めてもいいんだ。

頑張らなくてもいいんだ。

子どものために、我慢して、自分の人生を犠牲にしなくてもいいんだ。

 

そう、親が思える世の中、社会になってほしい、そう切に切に願います。

 

当たり前のことですが、

子どもは社会の宝です

 今、世界を引っ張っていってくれているあの人も、昔は子どもだった。

今、世界を脅かしているあの連中も、昔は子どもだった。

数十年前の子どもが今の社会を作っていて、

今、無邪気に笑っている子どもが数十年後の社会を作る。

自分が老いた時、どんな社会になってほしいか、誰にその社会を支えてもらうのか、

よく考えてほしい。

どんなに子どもが嫌いであろうと、憎たらしかろうと、無関心であろうと、

自分に関係ないことではないのです!

 

だから、それをわかって、社会が子どもを宝として全力でサポートする国と、

そんなこともわからない輩ばかりで、子どもはうるさいから保育園建設反対、

電車に乗るな、飛行機に乗るな、という社会的通念のある国と

どちらが将来的に有望な国になて居るでしょうか?

 

日本が後者にならないよう、前者のような社会であるよう、願ってやみません。